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Friday, February 15, 2008

エンジン慣らしについての考察 #1 / Examination of Nitro Engine Break-in #1

ラジコン用エンジンのエンジン慣らしについて少し考えてみました。それこそ星の数ほど方法があると思いますが、僕や僕の友達のパターンでいうと、良く分からないので、火を入れたその時からとにかくぶっ飛ばす。最初はゆっくり走っているが、我慢できずにアクセル全開にする。アクセル全開でもスピードが出ないような甘いニードルで30タンクくらい走り、満を持してニードルを絞り込む。マニュアル通りにきちんとする。自分の場合、トラクサスのレボが最初のナイトロバギーでしたから、付属のDVDにあった、エンジン馴らしの仕方を見てそのまま行い、その後買ったエンジンについては、似たような感じで行いました。実際、シビアな結果を求めない限りどれでも似たような感じだと思います。勿論、一流のプロ選手ともなるとエンジン慣らしの結果如何でレース結果に影響を及ぼすほどなのかもしれませんが・・・。今回は各エンジンメーカーが推奨する慣らし方法や有名選手の推奨する方法を見比べて、どれが良いのかを考察してみたいと思います。

私が所有するエンジンはOS、EB モディファイド(OS)、RB PRODUCTS、PICCO (OFNA)で、いずれも基本的には説明書通りに行いました。唯一、RBについては一通り終わってもまだ硬い感じがしました。ここで各社の21クラスエンジンの説明書からエンジン慣らしの方法を抜粋してみます。



OSエンジン (.21クラス)
ニードル: 基準値より甘い
始動時: 低速中速を繰り返してエンジンを暖気
実走行: 1タンクごとに1/12ニードルを閉める。この手順で2リットル走行してエンジン慣らし完了。

OSの説明書はそれほど詳しくはありませんね。



トラクサス (.16クラス)

ニードル: 出荷時ニードル位置。マフラーから青い煙が見えない場合は1/4開け、ストップしてしまう場合は1/4閉める。
始動時: 21度(70F)以上の温度環境下で行う事を推奨。

タンク1:

- ボディー不要
- アクセル開度1/4。できる限りスムースに開ける。
- アクセル開度が1/4に達するまで2秒間走行。その後停止。これを燃料が無くなる直前まで繰り返す。 (なんと、秒の数え方まで書いています。『one thousand one, one thousand two, and then stop』。つまり、『ワンサウザンド ワン、ワンサウザンド ツー・・・・・』という風に数えるとちょうど良いらしいです。)
- 走行後は15分のエンジン冷却。

タンク2:
- ボディー要 (以降同様)
- アクセル開度1/2。できる限りスムースに開ける。
- 走行時間は2秒間。その後停止。これを繰り返す。
- 走行後は15分のエンジン冷却

タンク3:
- アクセル開度1/2。できる限りスムースに開ける。
- 走行時間は3秒間。その後停止。これを繰り返す。
- 走行後の冷却不要 (以降同様)
- エンジンに当たりが付く頃。アイドリング回転数を必要により調整する。

タンク4:
- アクセル開度全開。できる限りスムースに開ける。
- 走行時間は3秒間。その後停止。これを繰り返す。

タンク5:
- アクセル開度全開。できる限りスムースに開ける。
- 走行時間は3秒間。その後全開を保持したまま2秒間走行。その後停止。これを繰り返す。
- エアーフィルターを交換して、エンジン慣らし完了。

説明書も非常に詳しくDVDも付属しています。初めてエンジン慣らしを行う人にとっても、どのくらいのスピードが適正なのか映像を見てイメージを掴むことができるので、エンジンラジコンの敷居を下げていると言っても良いくらいです。トラクサスの慣らしは、エンジン回転数を加速 (Acceleration) させながら上げていくところにポイントがあるとDVDで言っています。慣らしの成果か否か非力ながらも高回転までよく回るエンジンです。


RB Products (.21クラス)

ニードル: 出荷時ニードル位置。

手順1:
- アイドリングで125cc以上走行。
- アイドリング回転数が高い場合は1/4開け、ストップしてしまう場合は1/4閉める。
- 走行後、エンジン冷却。ピストンの停止位置が上死点になってないか確認。

手順2:
- ニードル基準値より1/2開ける。
- 高い回転数は避ける。燃料が多すぎて、エンジンが吹けない (アクセル全開でも回転数が上がらない)、且つ止まらない状況となるよう、ニードルを調整。
- アクセル全開での走行が長くならないように注意。
- この状況で最低375cc以上走行。

手順3:
- ニードルを閉め始める。但し、最高回転数は上がるが4ストロークエンジンのようなエンジン音で、且つマフラーからの煙は多い状況となるようにする。
- アクセル全開での走行が長くならないように注意。
- この状況で最低375cc以上走行。

手順4:
- ニードルを更に閉め、エンジンのパフォーマンスの80%程度となるよう調整。
- 回転数は上がるが、マフラーからの煙はまだ多い状況とする。
- この状況で最低375cc以上走行。

手順5:
- ニードルを更に閉め、エンジンのパフォーマンスの90~95%程度となるよう調整。
- エンジンのオーバーヒートに注意。もし、過度に熱い場合はエンジンを止めニードルを1/4開ける

注意:
エンジン慣らしの最中は、安定したアイドリングと燃料が吹くくらいの十分なマフラーからの煙がある事を常に確認する。

RBの説明書は詳しいのですが具体的な数値などが少なく、OS同様初めての人は少々厳しいものがあります。しかし、RBエンジン自体が初心者に向けたエンジンではないので、それはそれで問題無いのでしょう。



3社3様のエンジン慣らし方法でが、ほぼ共通しているのは、ニードルは甘め、マフラーからの煙は多め、すぐにアクセル全開にしない。回転数は低めから徐々に高く・・・、と言ったあたりでしょうか。記事が長くなりました。次回は、これとは全く正反対のエンジン慣らし方法を書きたいと思います。

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